2025年8月16日土曜日

ローカル線の旅(3日目、鈍行列車ガタゴト)

因美線
早朝、前日に買っておいたパンをホテルで食べ、鳥取駅へ。
鳥取駅北口 二十世紀梨
7時19分発の因美線、智頭行きに乗車。
鳥取駅 キハ47系気動車
乗車したのは国鉄時代の1977年に作られた車齢48年の気動車。
キハ47系気動車
今回の乗車券。「京都駅→(山陰本線)→鳥取駅→(因美線)→東津山駅→(姫新線)→新見駅→(伯備線)→倉敷駅→(山陽本線)→岡山駅→(東海道山陽新幹線)→京都駅」の一筆書き切符。ここまで豊岡駅、浜坂駅、鳥取駅で途中下車した。ここからも、津山駅、新見駅、岡山駅で途中下車する予定。
「京都市内→京都市内」の切符
因美線の途中駅、智頭駅で列車を乗り換える。キハ120形気動車は国鉄民営化後の車両だが、すでに車齢は30年になる。
因美線 智頭駅 キハ120形気動車
智頭駅からは1994年に開業した智頭急行が分岐。京都と倉吉を結ぶスーパーはくとは智頭急行線を走る。かつては智頭駅以南の因美線を陰陽を連絡する急行列車が走っていたが、智頭急行開業で優等列車はなくなった。
因美線(右)と智頭急行智頭線(左)
智頭駅以南に向かう列車は1日7本のみ。智頭線のコンクリート枕木に対し因美線は木の枕木で、自然に溶け込んでいる。
因美線(右)と智頭急行智頭線(左)
JR西日本の閑散線区では、落石や倒木などの恐れがある区間で徐行運転を行う。
因美線 25km/h速度制限標識
緑のトンネルをいくつもくぐる。木の枝が車両に触れることもしばしば。
因美線
線路の先が緑に消えている。
因美線
因美線
因美線
因美線 美作河井駅 転車台
因美線 松ボウキ橋梁
因美線
因美線 三浦駅
美作滝尾駅は昭和初期に建てられた駅舎が残る。3年前に車で訪れたことがある。
因美夏の旅(3日目)作州ドライブ
因美線 美作滝尾駅
この列車の終点、津山駅に到着。
津山駅
乗り継ぎの列車まで30分近く時間があったので駅の外に出る。
津山駅北口広場 C11形蒸気機関車
津山駅は姫新線、因美線、津山線の列車が集まるターミナル駅。ここからは姫新線の新見行きに乗車する。
津山駅
土産物店でホルモンコロッケに惹かれたが、油が温まっていなくて食べられず。地元の菓子店の最中を購入した。
京御門三羽鶴
岡山に向かう左の津山線に対し、姫新線は緑豊か。
津山線(左)と姫新線(右)
因美線と同様に、緑のトンネルをいくつも潜り抜ける。とうぜん、常時徐行もしょっちゅう。山間をのんびりと走る。
姫新線
姫新線
立派な駅舎が多い。
姫新線 美作落合駅
姫新線 旭川
姫新線 中国勝山駅
中国勝山駅から新見駅まではJR西日本で2番目の赤字区間。100円の営業収入を得るのに4042円の費用がかかっている。
姫新線
鳥取駅から4時間18分。新見駅に到着。
新見駅
新見駅の所属線は伯備線だが、姫新線の終点であるほか、芸備線からの列車もやってくる。
新見駅
今日の列車での移動は新見駅まで。かつて伯備線では沿線でとれた石灰を運ぶため、D51形蒸気機関車の三重連が見られた。
新見駅 布原のD51三重連のジオラマ
新見は室町時代、京都の東寺の荘園だった。東寺から代官として派遣された祐清は厳しい年貢の取り立てで恨みを買い斬殺される。「たまがき書状」は祐清を慕っていたたまがきが書いた、祐清の遺品の形見分けを求める書状。貴重な中世農村女性の自筆書状として知られる。
祐清とたまがきの像
新見市 仕切弁
駅前でレンタカーを借りる。新見は「いのししラーメン」が名物と聞き、車で5分ほどの「新見らーめんいぶき」に行ったがまさかの休業。駅の方に戻って明日行くつもりだった「レストランいんでぃら」に行くが大行列。地元で愛される第3候補の店へ。
味の庄伯備
千屋牛にも惹かれたが、新見の新名物というピオニーポーク(牡丹豚)のラーメンを注文。いい選択だった。
味の庄伯備 ピオニーポークラーメン
高梁川沿いに車を走らせ、井倉洞を通り過ぎて絹掛の滝へ。
絹掛の滝
絹掛の滝
絹掛の滝
絹掛の滝
絹掛の滝③
絹掛不動礼拝所
高梁川を逸れて離合困難な山道を進んで猪風来美術館/新見市法曽陶芸館へ。
猪風来美術館/新見市法曽陶芸館
現代の縄文造形家、猪風来の作品と、1200年の歴史をもつを法曽焼の資料を見ることができる。
猪風来美術館/新見市法曽陶芸館
毎年2回、縄文野焼き祭りを開催していて、野焼きで焼き物を焼いている。
猪風来美術館/新見市法曽陶芸館
猪風来美術館/新見市法曽陶芸館
離合困難な山道をさらに進み、済渡寺へ。
済渡寺
済渡寺 仁王門
済渡寺
済渡寺 守恩塔
済渡寺 良縁の鐘
済渡寺 本堂
済渡寺 本堂
済渡寺を有名にしたのが、弘法大師とともに法曽焼をもたらした白龍を表したという白い千本鳥居「白龍門」。
済渡寺 白龍門
済渡寺 白龍門
済渡寺 白龍門
済渡寺 白龍門
済渡寺 白龍門
済渡寺 白龍門
山を下って高梁川沿いの井倉峡へ。お召し列車を牽引し、新見で引退したD51形蒸気機関車がお召し装備をまとって保存されている。
D51形蒸気機関車
井倉峡はカルスト地形で、石灰石の採掘が行われている。
日ノ丸鉱業 高梁川
井倉峡の断崖を落ちる70mの滝。
井倉の滝
井倉の滝
高梁川
高さ240mの石灰岩の断崖に入り口がある井倉洞へ。
井倉洞
洞内の気温は15℃前後。入った瞬間は涼しかったが、湿度が高いのでなかなか汗がひかない。
井倉洞
加えて90mの高低差を腰をかがめながら上り下りする必要があり、なかなかハード。
井倉洞
洞内に50mの高さから落ちる「地軸の滝」がある。調査隊はその滝を登り、その先に鍾乳洞が続くことを発見したが、一般人には真似できないので、別に観光用のルートが掘られた。
井倉洞
井倉洞
井倉洞
井倉洞
井倉洞
井倉洞
井倉洞
井倉洞
井倉洞
ふたたび陽の光を目にしたのは40分以上地下を探索したあと。
井倉洞
井倉の滝
日ノ丸鉱業
井倉の滝は鍾乳洞内の水を排出するための人工の滝だそう。
井倉の滝
井倉の滝
滝や渓谷を見たあとでは鮎の塩焼きの香りに抗えなかった。
井倉観光センター
五平餅を食べるとさすがに夜ごはんに響くので、レモンスカッシュで後味すっきり。
ごへいもち
新見インターから中国自動車道に入り、芸備線と並走しながら広島県庄原市東上町へ。帝釈川ダムのダム湖である神龍湖畔にある宿「錦彩館」は、部屋や風呂から神龍湖の絶景が楽しめる。
錦彩館 金龍湖
錦彩館 金龍湖
錦彩館
本日2匹目の鮎。おいしくいただく。
錦彩館
錦彩館
夜になって雲が晴れると降るような星空。夜の散歩をすると肉眼でも天の川が見られた。部屋からでもこれだけの星空。
錦彩館

プロフィール

自分の写真
京都は東山出身。現在は洛北在住。公共交通機関とレンタカーを駆使してあちこち旅します。野球は広島東洋カープ、サッカーは松本山雅、スタジアムに応援に行っています。