2020年9月19日土曜日

鉄道博物館で寝台列車の歴史を学ぶ

転車台と扇形車庫
近々、寝台列車「カシオペア」に乗車することになったが、カシオペアは全席がA寝台個室という豪華仕様。そのありがたみをより感じられるように、それまでの寝台列車がどのようなものだったか学ぼうと、京都鉄道博物館に行くことに。いちばん早い朝10時の前売日時指定入館券で入館する。
京都鉄道博物館は梅小路蒸気機関車館を拡張・リニューアルする形で2016年に開館。蒸気機関車館は小学生の頃に何度か連れて行ってもらったが、それ以来、約35年ぶりの訪問。京都駅から歩いていける距離だが、せっかくなので2019年3月に開業した梅小路京都西駅まで嵯峨野山陰線に1駅乗車。
梅小路京都西駅
京都鉄道博物館(左は旧二条駅舎)
旧二条駅舎
マロネフ59は戦前に作られた皇族・貴賓客用の豪華寝台車。一等寝台は個室。
マロネフ59 一等寝台
二等寝台は今でいうA寝台。十分豪華。
マロネフ59 二等寝台
混む前に、梅小路蒸気機関車館時代からの目玉だったSLスチーム号に乗車。
SLスチーム号 8620形蒸気機関車
石炭と給水設備
扇形車庫内の蒸気機関車を見学。京都鉄道博物館は蒸気機関車を20両保有しているが、そのうち8両が動態保存である。
扇形車庫
C51形蒸気機関車 お召し列車専用機
D52型蒸気機関車 運転台
D52形蒸気機関車 運転台
B20形蒸気機関車
本館のレストランで昼食をとったあと、館内を見学。
スカイテラスから京都方面
581系は、現在、定期運航している唯一の寝台列車「サンライズ瀬戸・出雲」と同じ「寝台電車」。寝台列車は静粛性が求められるため客車がふつうであり、581系登場まで世界でもほとんど例がなかった。これが作られた1960年代は急増する輸送需要に対して車両基地の容量が足りず、昼夜兼行で稼働率を高める目的だった。
581系電車
581系電車 B寝台
581系電車
3段寝台の上段はかなり窮屈そう。
581系電車 B寝台
かつては京都でもたくさんの寝台列車が行きかっていた。
寝台列車のヘッドマーク
寝台特急「富士」のローマ字表記が「FUJI」ではなく「HUZI」になっている。
古いヘッドマーク
梅小路蒸気機関車館時代から引き継がれるもう一つの目玉が、蒸気機関車の転車台での方向転換。SLスチーム号の給炭水のために行われる。
SLスチーム号
転車台
転車台
給炭水作業
ふたたび本館の見学。EF66、DD51は寝台列車「ブルートレイン」も牽引していた機関車。
EF66形電気機関車
DD51形ディーゼル機関車
DD51形ディーゼル機関車
1989年に登場し、豪華寝台列車の代名詞であった「トワイライトエクスプレス」。2016年に運行を終了し、鉄道博物館に展示されている。
トワイライトエクスプレス EF81形電気機関車
トワイライトエクスプレス 24系客車(カニ24形電源車)
トワイライトエクスプレス 24系客車(スロネフ25形)
1号車の車端部は展望のスイートルーム。
トワイライトエクスプレス 24系客車(スロネフ25形)
レストランカー「ダイナープレヤデス」で供されるフランス料理のコースも人気だった。
トワイライトエクスプレス 24系客車(スシ24形)
こちらはブルートレインのA寝台車。個室でない開放型の二段寝台だが、十分快適そう。
ブルートレインA寝台車 24系客車(オロネ24形)
ブルートレインA寝台車 24系客車(オロネ24形)
鉄道博物館の横は京都貨物駅。北陸方面の貨物列車には仕事でお世話になっている北越コーポレーション(旧北越製紙)のキンマリSWのコンテナが。
EF510形電気機関車
SLスチーム号の運行終了後、給炭水を受けたあと、扇形車庫に戻す作業を見学できる。

転車台
転車台
給炭水作業
転車台
転車台 扇形車庫
扇形車庫に設けられた排煙装置
転車台
10時の開館から閉館間際の17時まで滞在したが、それでもすべては見きれなかった。車両の展示替えや車両内部の特別公開などもあるので、何度でも楽しめそう。

プロフィール

自分の写真
京都は東山出身。現在は洛北在住。公共交通機関とレンタカーを駆使してあちこち旅します。野球は広島東洋カープ、サッカーは松本山雅、スタジアムに応援に行っています。